ハーフサムとは、ホロスコープの円の上で、2つの天体のちょうど真ん中にあたる点のことです。ミッドポイントとも呼ばれ、どちらも同じものを指します。
計算は、星座の度数を通し番号に直して、足して2で割るだけです。気をつけたいのは、360度で一周する円の計算だという点です。近い側を選ぶ直し方を知っておくと、手でも迷わず出せます。
天庵が数えると、太陽と月の中間点は、4日に1日の割合で生まれた日のうちに星座が変わっていました。NASAの天体暦で数え直しても、同じ26.2%です。
この記事では、意味、計算方法と2つの例、実際の日付での計算、出生時刻との関係を順に説明します。最後に、中間点を「AとBのあいだにC」の一文で読む方法を紹介します。アスペクトやオーブといった用語で手が止まったときは、星座・占星術の用語集が助けになります。
ハーフサム(ミッドポイント)とは?2つの天体の真ん中の点
出生図(ホロスコープ)では、太陽や月などの天体が、360度の円のどこかに記されています(図の見方はホロスコープとは)。ハーフサムは、その円の上で2つの天体を結ぶ弧の、ちょうど真ん中の点を指します。
名前は英語の half-sum(半分の和)から来ています。2つの位置を足して半分にする、という計算をそのまま表した呼び方です。
この記事では、太陽と月の中間点を「太陽/月」のように斜線でつないで書きます。中間点そのものは天体ではなく、計算で出す「点」です。三つの位置を足し引きして出す点には、パート・オブ・フォーチュンもあります。
20世紀のドイツで本格的に研究された
英語版ウィキペディアによると、中間点を本格的に調べたのは、ドイツのアルフレッド・ヴィッテです。ヴィッテらの流れは、ハンブルク学派と呼ばれています。
その後、ラインホルト・エバーティンが著書(1940年初版)で使い方を整理しました。エバーティンは、ヴィッテの中間点の研究を土台にしたとされています。
12星座や天体の角度ほど広く知られた技法ではありません。作成ツールの中には、中間点の一覧を表示できるものもあります。
ハーフサムの計算方法|度数を足して2で割る
計算は3つの手順です。電卓が1つあれば、ツールを使わずに出せます。
手順1|星座と度数を、0〜360の通し番号に直す
まず、星座と度数を、牡羊座0度を0とした通し番号に直します。国立天文台 暦計算室も、黄道十二宮を黄道の30度ずつの区分として、次の範囲で示しています。
| 星座 | 通し番号の範囲 | 星座 | 通し番号の範囲 |
|---|---|---|---|
| 牡羊座 | 0〜30 | 天秤座 | 180〜210 |
| 牡牛座 | 30〜60 | 蠍座 | 210〜240 |
| 双子座 | 60〜90 | 射手座 | 240〜270 |
| 蟹座 | 90〜120 | 山羊座 | 270〜300 |
| 獅子座 | 120〜150 | 水瓶座 | 300〜330 |
| 乙女座 | 150〜180 | 魚座 | 330〜360 |
星座の始まりの数に、その星座の中での度数を足します。たとえば獅子座5度なら、120+5で125です。
ツールでは「25°36′」のように、度と分で表示されることがあります。1度は60分なので、36分は0.6度です。
手順2|2つの通し番号を足して、2で割る
例1として、太陽が牡牛座15度、月が獅子座5度の場合を計算します。
- 太陽:牡牛座15度=30+15=45
- 月:獅子座5度=120+5=125
- (45+125)÷2=85
- 85は双子座の範囲(60〜90)なので、85−60=25。答えは双子座25度
2つの差は80度で、180度より小さい場合です。このときは、足して2で割った答えがそのまま中間点になります。
手順3|差が180度を超えたら、180を足す
次は、魚座から牡羊座をまたぐ例2です。太陽が魚座20度、月が牡牛座10度の場合を考えます。
- 太陽:魚座20度=330+20=350
- 月:牡牛座10度=30+10=40
- (350+40)÷2=195。これは天秤座15度
- 2つの差は350−40=310で、180を超えている
- そこで195に180を足す。375は360を超えるので、360を引いて15
- 答えは牡羊座15度
円の上で見ると、魚座20度と牡牛座10度は、牡羊座をはさんで50度しか離れていません。単純に割った天秤座15度は、円の反対側の真ん中なのです。
差が180度を超えるときは、180を足す。360を超えたら360を引く。この2つを覚えておけば、どの組み合わせでも近い側の中間点が出せます。

中間点は2つある|近い側と遠い側
円は一周つながっているため、2点を結ぶ道は短い弧と長い弧の2本です。それぞれの弧に、真ん中が1つずつあります。この2つは、いつもちょうど180度向かい合います。
例1なら、近い側は双子座25度、遠い側は射手座25度です。例2なら、近い側は牡羊座15度、遠い側は天秤座15度です。
ふつう「ハーフサム」と言えば近い側を指します。ただ、遠い側も同じ線の反対の端として、あわせて見る読み方があります。この2つの関係は、満月の章で改めて取り上げます。
度数の数え方は、サビアンシンボルと違う点に注意してください。中間点は0度から数えますが、サビアンでは小数点以下を1つ繰り上げます(サビアンシンボルとは)。
実際の日付で計算してみる|2000年1月4日の太陽/月
計算の例を、実際の空でも確かめます。2000年1月4日(日本時間)の太陽と月を、天庵の道具とNASAの天体暦の両方で出しました。2つの値の差は0.01度以内でした。
| 時刻(日本時間) | 太陽 | 月 | 太陽/月(近い側) |
|---|---|---|---|
| 0:00 | 山羊座12.5度(282.5) | 射手座8.6度(248.6) | 射手座25.6度(265.6) |
| 12:00 | 山羊座13.0度(283.1) | 射手座14.5度(254.5) | 射手座28.8度(268.8) |
| 23:59 | 山羊座13.6度(283.6) | 射手座20.4度(260.4) | 山羊座2.0度(272.0) |
この日は、太陽はずっと山羊座、月もずっと射手座でした。それなのに、中間点だけは夜のうちに射手座から山羊座へ移っています。
月が半日で約6度、太陽が約0.5度進み、その真ん中は約3度動きます。射手座の終わり近くにあった中間点は、その動きで境目を越えたのです。
太陽と月の中間点は、4日に1日、生まれた日のうちに星座が変わる
では、こうした日はどれくらいあるのでしょうか。50年分の毎日を、天庵の道具で一日ずつ確かめました。
計算の条件
- 期間:1960年から2009年までの50年間、18,263日すべて
- 比べた時刻:日本時間の0:00と23:59
- 中間点:近い側の中間点(手順1〜3の出し方)
- 天体の位置:天庵の天文計算の道具で、見かけの黄経を出した
- 照合:NASA JPL の天体暦(Horizons)で同じ割合を数え直した
26.2%の日で、中間点は星座を移っていた
| 項目 | 天庵の道具 | NASAの天体暦 |
|---|---|---|
| 0:00と23:59で太陽/月の星座が違う日 | 4,786日(26.2%) | 4,785日(26.2%) |
| うち、境目を越えただけの日 | 4,169日(22.8%) | — |
| うち、満月をまたいで反対側へ移った日 | 617日(3.4%) | — |
2つの暦の差は1日だけで、割合はどちらも26.2%でした。およそ4日に1日、生年月日だけでは太陽/月の星座が1つに決まらないことになります。

なぜ4日に1日なのか
太陽/月の中間点は、1日に平均7.07度動きました。いちばん遅い日でも6.36度、速い日は8.19度です。
50年分で見ると、1日の進み方は月が11.8〜15.4度、太陽が0.95〜1.02度でした。中間点は両者の平均なので、だいたい月の半分ほどの速さで動くのです。
7度ずつ進む点が30度の星座を抜けるには、4日ほどかかります。そのため、1日のうちに境目を越える日は、4〜5日に1日の割合になります。
そこへ、満月の日の分が加わります。満月はおよそ29.5日に一度なので、3.4%は30日に1日ほどです。2つを足して26.2%になります。日数に直すと、平均で約3.8日に1日です。この記事の「4日に1日」は、これを丸めた言い方です。
月星座より決まりやすく、太陽星座より決まりにくい
同じ50年分で、月と太陽そのものの星座も比べました。月が1日のうちに星座を移った日は43.9%、太陽は3.3%です。
太陽/月の26.2%は、その間に入ります。月星座の候補が2つある人の読み方は、月星座別の性格一覧で紹介しています。
月が入る中間点は、どれも4日に1日
10天体のすべての組み合わせ、45組の中間点でも数えました。違いを分けたのは、月が入っているかどうかでした。
| 中間点の組 | 0:00と23:59で星座が違った割合 |
|---|---|
| 太陽/月 | 26.2% |
| 月/水星・月/金星 | 26.1% |
| 月/火星 | 25.5% |
| 月と、木星〜冥王星の5組 | 24.8〜24.9% |
| 月が入らない36組(最大) | 3.3%(水星/金星など) |
| 月が入らない36組(平均) | 1.6% |
月が入らない組なら、生年月日だけでほぼ1つに決まります。月が入る9組は、どれも4日に1日ほどの割合で候補が2つになります。
満月の前後は、近い側の中間点が反対側へ移る
表の3.4%は、少し変わった動きです。太陽と月が向かい合う満月のころ、近い側の中間点が円の反対側へ移ります。
国立天文台の解説では、満月(望)は月と太陽の黄経の差が180度になる時刻です。この瞬間、2つの真ん中は左右どちらもちょうど90度先にあり、近い側を決められません。
架空の例で確かめます。太陽が牡羊座10度のまま、月だけが動いたとします。
| 月の位置 | 2つの差 | 近い側の中間点 | 遠い側の中間点 |
|---|---|---|---|
| 天秤座6度(186) | 176度 | 蟹座8度 | 山羊座8度 |
| 天秤座14度(194) | 184度 | 山羊座12度 | 蟹座12度 |
差が180度を越えたところで、近い側と遠い側が入れ替わりました。一方で、蟹座と山羊座を結ぶ線そのものは変わっていません。
だから中間点は「軸」で読むこともある
向かい合う2点を1本の線として読むことを、ここでは「軸で読む」と呼びます。軸で見れば、満月のころの入れ替わりは問題になりません。
同じ50年分を軸で数え直すと、生まれた日のうちに変わる日は23.6%でした。満月の分がほぼ消え、境目を越える分だけが残る形です。
出生時刻が分からない方は、太陽/月を一点ではなく軸で読むと、候補を絞りやすくなります。境目に近い日は、隣の星座の軸もあわせて見てください。
ハーフサムの読み方|「AとBのあいだにC」の一文にする
中間点は、そこに別の天体が重なっているときに注目されることの多い点です。天庵では、3つの天体を一文にまとめて読みます。
4つの手順
- 気になる2つの天体(A・B)の中間点を出す
- その点の近くに、3つ目の天体(C)があるかを探す。遠い側もあわせて見る
- 「AとBのあいだに、Cが立っている」という一文を作る
- 中間点のある星座の持ち味を、最後に書き足す
近くと見なす幅に、決まった答えはありません。この記事では例として、前後2度以内で見ています。
重なりの考え方は、天体どうしが0度で重なるコンジャンクションとはと同じです。3つ以上の天体が角度で作る形は、グランドトライン・Tスクエアとはで扱っています。
例|太陽/月に水星が重なる場合
例1の図で、水星が双子座24度にあったとします。太陽/月の双子座25度から1度なので、重なっていると見ます。
一文にすると「目指す自分と素の自分のあいだに、言葉が立っている」です。双子座の軽やかさを重ねると、こう読めます。「話しながら、気持ちと目標の折り合いを見つけていく人」。
この一文は、図から組み立てた一つの解釈にとどまります。しっくりくる部分だけを、自分を見る手がかりにしてください。
重なる天体がない中間点は?
中間点に何も重なっていなければ、その組を無理に読む必要はありません。図の中には45組もの中間点があるからです。
いまの空を動く天体が、あとからその点を通ることもあります。天体が通る時期の見方は、トランジットとはにまとめています。
意味の一覧より、自分の一文を
解説書には、中間点の組み合わせごとの意味を並べたものもあります。この記事では一覧を載せず、自分で一文を作る方法をおすすめします。
一覧の言葉は短く、強い印象で書かれがちです。天体の意味から一文を組み立てれば、自分の図に合った言葉で読めます。健康やお金のことを、中間点だけで判断することはおすすめしません。
一人の図の中間点と、二人の中間点
この記事のハーフサムは、一人の図の中の2つの天体の中間点です。二人の図の天体どうしで中間点を取り、1枚の図を作る方法もあります。
二人の天体の関係を角度で読む方法は、シナストリーとはが入口です。中間点の計算そのものは、二人の場合も同じ手順1〜3で出せます。

関連する用語
- アスペクト:天体どうしが何度離れているかに注目する方法。中間点とは別の物差しです
- コンジャンクション:天体どうしがぴったり並ぶ配置。中間点に天体が重なる見方の手本です
- サビアンシンボル:1度ごとの言葉。中間点とは度数の数え方が違います
- 月星座:月が入っていた星座。月が入る中間点が時刻で動く理由に関わります
- コンポジットチャート:太陽どうし・月どうしなど、二人の星の近い側の真ん中で作る1枚の図です
よくある質問
Q. ハーフサムとミッドポイントは、違うものですか?
A. 同じものです。英語の half-sum と midpoint の2つの言い方があり、日本語の解説ではどちらも使われます。この記事では「中間点」とも書いています。
Q. 生年月日だけで、ハーフサムは分かりますか?
A. 月が入らない組なら、ほぼ分かります。天庵の計算では、日のうちに星座が変わる日は最大でも3.3%でした。月が入る組は、4日に1日ほど候補が2つになります。
Q. ツールと手計算で、答えが反対の星座になりました
A. 差が180度を超えるのに、180を足し忘れた可能性があります。また、ツールによっては遠い側を表示することもあります。2つは軸の両端なので、どちらも同じ線の上の点です。
Q. 中間点の度数が、ツールと少しずれます
A. 時刻の違いと、度分の表示の違いがよくある理由です。太陽/月の中間点は1時間に約0.3度動きます。生まれた時刻を正しく入れているか確かめてください。
Q. 相性を見るときにも使えますか?
A. 二人の天体どうしの中間点で作る図があり、相性の読み方の一つとして使われています。計算の手順は、この記事と同じです。
まとめ|ハーフサムは、近い側の真ん中を出してから読む
ハーフサムは、2つの天体のちょうど真ん中の点です。通し番号に直して足し、2で割ります。差が180度を超えたら180を足すと、近い側の中間点になります。
太陽と月の中間点は、1日に約7度動きます。天庵の計算では、26.2%の日で生まれた日のうちに星座が変わり、NASAの暦でも同じ割合でした。
中間点は、そこに重なる天体と合わせて「AとBのあいだにC」の一文にすると読みやすくなります。満月のころに生まれた方や、時刻が分からない方は、軸で読む方法も試してみてください。
中間点の一文は、自分を眺めるための小さな手がかりの一つにすぎません。そこから何を受け取り、どう生かすかは、読んだ方ご自身が決めることです。
出典
- 黄道十二宮と黄経の範囲:国立天文台 暦計算室「暦Wiki 黄道十二宮」
- 満月(望)の定義:国立天文台 暦計算室「こよみ用語解説 月のあれこれ」
- 朔望月(約29.53日):国立天文台 暦計算室「月の満ち欠け:朔望」
- 太陽と月の位置の照合:NASA JPL「Horizons System」
- ヴィッテとハンブルク学派:Wikipedia「Midpoint (astrology)」
- エバーティンの著書(1940年初版):Wikipedia「Reinhold Ebertin」
- 中間点の割合:天庵の計算(1960〜2009年の毎日・日本時間0:00と23:59・近い側の中間点)


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