オポジションとは、ホロスコープの上で二つの天体が180度離れ、真向かいに位置するアスペクトです。和名は衝(しょう)で、図の上では「☍」の記号が使われます。
アスペクトは、天体どうしが作る角度の関係のことです。主要な5種類の全体像はアスペクトとはにまとめています。この記事では、180度の一種類だけを掘り下げます。
はじめに要点を三つお伝えします。
- 向かい合う配置そのものに、良い・悪いの決まりはありません
- 天庵式相性指数では、向かい合う星座の6組はすべて75点以上です
- 10天体で出生図を作ると、4人に3人がどこかにオポジションを持ちます
天庵はこの角度を「シーソーの両端」と読みます。二つの端は、同じテーマの裏と表です。片側に重さが寄ると傾き、分け合うと釣り合います。
以下では、6組それぞれの「支点」と、自分の図での読み方を順に見ていきます。知らない言葉が出てきたときは、星座・占星術の用語集が辞書代わりになります。
オポジションとは?180度で真向かいに立つ二つの天体
最初に、基本の情報を一つの表に並べます。
| 項目 | オポジション |
|---|---|
| 角度 | 180度(円のちょうど反対側) |
| 日本語・記号 | 衝(しょう)・☍ |
| 星座で見ると | 6つ離れた星座。組は6つだけ |
| 二つの星座の共通点 | 区分が同じ。エレメントは火と風、地と水 |
| 良し悪し | 角度の名前では決めない。向かい合う天体の組み合わせで読む |
ホロスコープの円は、360度を12の星座で区切った天体の地図です。その円の上で、一本の直線の両端に天体が来るのがこの配置です。
天文学では「衝」、太陽と月なら満月
天文学にも、同じ「衝」という言葉があります。日本天文学会の天文学辞典では、二つの天体の黄経の差が180度になるときを指します。
太陽と月が衝になったときが「望」、つまり満月です。外側の惑星が太陽と衝になるころは、地球に近づいて明るく見えます。
満月が夕方に昇るのは、沈む太陽の真向かいにいるからです。占星術のオポジションも、同じ180度の関係を指す言葉です。
「正反対だから合わない」とは言い切れない
古い解説の中には、180度を悪い角度として扱うものもあります。日本語版ウィキペディアの一覧でも、衝の欄に「悪運」と書かれています。
ただ、どの天体どうしが向かい合うかで、読み方は大きく変わります。天庵は、角度の名前だけで吉凶を決める読み方をとりません。
向かい合う二つは、正面から相手が見える位置にいます。見えるぶん気になり、気になるぶん比べてしまう。その揺れをどう扱うかが、この角度の読みどころです。
オポジションは「シーソーの両端」|6組の星座と支点
星座の円で数えると、向かい合う星座の組は6つしかありません。どの組も同じ区分で、エレメントは補い合う組み合わせになります。
区分(クオリティ)は、物事の進め方で12星座を3つに分ける見方です。くわしくは活動宮・不動宮・柔軟宮とはで説明しています。
| 向かい合う組 | 区分 | エレメント | シーソーの支点(共通のテーマ) | 天庵式 |
|---|---|---|---|---|
| 牡羊座×天秤座 | 活動宮 | 火×風 | 一対一の関係 | 79点 |
| 牡牛座×蠍座 | 不動宮 | 地×水 | 手放さないもの | 80点 |
| 双子座×射手座 | 柔軟宮 | 風×火 | 知ること・学ぶこと | 79点 |
| 蟹座×山羊座 | 活動宮 | 水×地 | 守るもの | 80点 |
| 獅子座×水瓶座 | 不動宮 | 火×風 | 自分らしさの出し方 | 78点 |
| 乙女座×魚座 | 柔軟宮 | 地×水 | 人の助けになること | 76点 |

支点は、二人が同じくらい大事にしているテーマです。違うのは、そのテーマに近づく方向です。だから話題はよく重なるのに、結論が反対になりやすいのです。
90度と60度の「あいだ」にある角度
向かい合う組は、ほかの角度と材料を一つずつ共有しています。区分が同じなのは90度の組と共通で、エレメントの組み合わせは60度の組と同じです。
| 角度 | 区分 | エレメント | 天庵式の平均 |
|---|---|---|---|
| 90度(12組) | 同じ | 噛み合いにくい組(火と水など) | 68.2点 |
| 180度(6組) | 同じ | 補い合う組(火と風・地と水) | 78.7点 |
| 60度(12組) | 違う | 補い合う組(火と風・地と水) | 83.2点 |
平均点も、ちょうど二つのあいだに入ります。ペースがそろう近さと、真向かいに立つ遠さを、両方持つ角度だと天庵は考えます。
天庵式で向かい合う6組が高めに出る理由
ここからは、天庵式相性指数の5つの軸で中身を見ます。数字は台帳の値で、角度ごとの平均は天庵が計算しました。
| 軸(各20点) | 180度の6組 | 90度の12組 | 60度の12組 |
|---|---|---|---|
| 太陽星座の調和 | 16.5 | 12.0 | 17.9 |
| 月星座の共鳴 | 14.8 | 12.8 | 15.8 |
| 金星-火星の引力 | 17.3 | 15.2 | 17.1 |
| コミュニケーション適合 | 14.0 | 12.5 | 16.4 |
| 長期安定度 | 16.0 | 15.7 | 16.0 |
| 合計の平均 | 78.7 | 68.2 | 83.2 |

差がいちばん大きいのは、太陽星座の調和です。天庵式は180度を「惹かれる気持ちと張りつめた感じが同時にある角度」として、基本の点を16点にしています。
90度と150度は、噛み合いにくい角度として12点から数えます。太陽の軸の差4.5点は、合計の差10.5点の4割ほどです。
月星座の共鳴も、180度は15点から数えます。向かい合う組の火と風、地と水は、もともと補い合う関係にあるからです。
金星-火星の引力は、6組の平均が17.3点です。同じ星座から180度まで、7つの角度で比べても最高の値です。
天庵式相性指数は、西洋占星術の要素を独自に数値化した指標です。実際の人間関係や相性を断定するものではありません。
6組でいちばん低いのは「話の通じ方」
5つの軸のうち、6組の平均がいちばん低いのはコミュニケーション適合の14.0点です。乙女座×魚座と牡牛座×蠍座は13点でした。
乙女座×魚座と双子座×射手座は、言葉の正確さを求める側と、雰囲気で伝える側の組です。天庵式では、この組の会話を1点低く数えます。
牡牛座×蠍座は、大事なことほど言葉にしない蠍座を含むため、同じく1点低くなります。惹かれる力は強く、言葉の前提がずれやすい形です。
点数が高めでも、すれ違いがないわけではない
78.7点は、すれ違いが起きないという意味ではありません。向かい合う二人は、互いの反対側がよく見えます。
だからこそ「なぜそうするの?」が口に出やすくなります。そこで相手を直そうとすると、シーソーは片側へ傾きます。
点数が教えてくれるのは、傾いても戻せる材料が多い組だということです。決めつけではなく、話し合いを始める手がかりとして使ってください。
向かい合う6組の支点と、傾きやすい場面
6組それぞれの支点と、重さが片側に寄りやすい場面を短くまとめます。付き合い方のくわしい工夫は、各組の相性記事で紹介しています。
牡羊座×天秤座(79点)|支点は「一対一の関係」
牡羊座は、自分の側から相手へまっすぐ踏み出します。天秤座は、相手の側に立って釣り合う点を探します。
傾きやすいのは、二人で何かを決める場面です。片方が毎回決め、片方が毎回合わせると、同じ側に重さがたまります。
6組の中で長期安定度は14点といちばん低めです。牡羊座は新しく始めることに力を使う星座として、天庵式では長期の軸を1点低くします。→ 牡羊座と天秤座の相性
牡牛座×蠍座(80点)|支点は「手放さないもの」
牡牛座が手放さないのは、手で触れられる心地よさや暮らしの形です。蠍座が手放さないのは、目に見えない心の結びつきです。
どちらも変化に慎重な不動宮で、長期安定度は18点と高めです。一方で、相手の大事なものを軽く扱われたと感じたとき、互いに動かなくなりがちです。→ 牡牛座と蠍座の相性
双子座×射手座(79点)|支点は「知ること・学ぶこと」
双子座は、身近な情報を広く集めて組み合わせます。射手座は、遠くにある意味や理想を大きくつかもうとします。
傾きやすいのは、話の細かさがそろわない場面です。片方は具体例を、片方は全体の方向を聞きたがります。会話の軸は14点でした。→ 双子座と射手座の相性
蟹座×山羊座(80点)|支点は「守るもの」
蟹座は、家や身近な人の気持ちという内側を守ります。山羊座は、社会での立場や生活の土台という外側を守ります。
長期安定度は18点で、6組の中で牡牛座×蠍座と並ぶ高さです。忙しい時期に、守る対象の違いが「どちらを優先するか」の形で表に出やすくなります。→ 蟹座と山羊座の相性
獅子座×水瓶座(78点)|支点は「自分らしさの出し方」
獅子座は、自分という一人の光をまっすぐ見せることで自分らしさを表します。水瓶座は、集団の中で人と違う考えを持つことで表します。
月星座の共鳴は14点で、6組の中でいちばん低めです。獅子座は自分だけに向いた関心で安心するため、天庵式では月の軸を1点低く数えます。→ 獅子座と水瓶座の相性
乙女座×魚座(76点)|支点は「人の助けになること」
乙女座は、細かいところを整えることで人を助けます。魚座は、相手の気持ちに寄り添うことで人を助けます。
どちらも相手に合わせて動ける柔軟宮です。合わせ合ううちに、誰が何を引き受けるのかがあいまいになりやすい組です。→ 乙女座と魚座の相性

出生図のオポジション|4人に3人がどこかに持っている
ここからは、星座どうしではなく、一人の出生図の中の180度を数えます。度数で測るので、ここまでの星座の組とは数え方が違います。
計算の条件
天庵が、次の条件で数えました。オーブとは、何度のずれまでを180度とみなすかという許容の幅です。
- 期間:1960〜2009年の50年間を1日ずつ、合わせて18,263日分
- 数え方:1日に生まれた人を1人とし、日本時間の正午で出生図を作る
- 天体:太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星の10天体
- 入れていないもの:アセンダントやMCなど、天体ではない点
- オーブ:180度から8度以内を、オポジションとして数える
- 位置の計算:天庵の天体計算の道具(公開されている天文暦と1〜3分以内で一致)
オーブを何度にするかは、流派や解説でまちまちです。幅を変えると割合も変わるため、下の表は一例として見てください。
オポジションを持つ人の割合
| 数える天体 | オーブ6度 | オーブ8度 | オーブ10度 |
|---|---|---|---|
| 10天体 | 66.3% | 75.5% | 81.1% |
| 月を除く9天体 | 55.2% | 65.0% | 71.0% |
| 太陽・月・水星・金星・火星 | 14.3% | 17.9% | 21.4% |
オーブ8度の10天体では、75.5%がどこかに一つ以上のオポジションを持ちます。2つ以上ある人は49.3%、3つ以上でも25.4%でした。
一枚の図に含まれる数は、平均で1.66個です。つまりオポジションは、特別な人だけが持つ珍しい配置ではありません。
月は1日に約13度動くため、出生時刻が分からないと月の角度は決めきれません。時刻が不明なら、月を除いた9天体の行が目安になります。
多いのは、動きの遅い天体どうし
天体の組み合わせで多かったのは、土星と天王星(6.5%)、火星と土星(6.4%)でした。上位4つは、どれも土星がかかわる組です。
動きの遅い天体どうしの180度は、何か月も続くことがあります。同じ時期に生まれた人が、同じ配置をまとめて持ちやすいのです。
太陽・月・水星・金星・火星だけで数えると、割合は17.9%まで下がります。性格の読みに使われやすい5天体どうしの180度は、5〜6人に1人ほどです。
1割強は「向かい合う星座」どうしではない
度数で測ると、星座の境目をまたぐオポジションも出てきます。たとえば牡羊座29度と蠍座3度は、差が184度でオーブ8度に入ります。
見つかったオポジション30,391個のうち、11.4%がこの形でした。この場合、支点の区分やエレメントの組み合わせは、上の6組の表と変わります。
度数で測る読み方では、星座が向かい合っていなくても180度として扱います。ツールで表示が違うときは、オーブの設定も確かめてください。
太陽と月のオポジションは、満月のころの生まれ
太陽と月が180度で向かい合う日は、満月の前後です。同じ条件で数えると、4.3%の人が太陽と月のオポジションを持っていました。
月はおよそ29.5日で満ち欠けを一周します。そのうちオーブ8度に入るのは、満月をはさんだ1日余りです。
太陽は意識して目指すもの、月は無意識の安心のしかたを表す天体です。二つが向かい合う人は、外で見せる顔と家での顔の違いを感じやすい、と読まれることがあります。
自分の図でオポジションを読む3つの手順
自分の図に180度の線を見つけたら、次の順で読んでみてください。
- 線の両端にある二つの天体と、その星座を書き出す
- 二つの星座に共通する支点(区分のテーマ)を一言にする
- 最近、片方の端だけを使った場面を一つ思い出し、もう片方の使い方を一つ決める
たとえば金星が牡牛座、火星が蠍座で向かい合う人なら、支点は「手放さないもの」です。心地よさを守る金星と、深くつながりたい火星が引き合います。
片方だけで動いたと気づいたら、反対の端の天体に一つ仕事を渡します。どちらかを消すのではなく、両方に乗る場所を作るのがシーソーの読み方です。
二人の図で向かい合うとき
相手の天体と自分の天体が180度になる見方もあります。相手と自分の図を一枚に重ねる読み方は、シナストリーとはにまとめました。
二人の間の180度は、自分にない端を相手が持っている状態です。相手の動きが目につくのは、自分の反対側を見せてくれているからだと考えてみてください。
天庵式相性指数は、星座の組で数えている
天庵式相性指数の点数は、度数で測るアスペクトを使っていません。数えるのは、二人の天体が何座にあり、星座がいくつ離れているかです。
そのため、星座が向かい合っていても、度数ではオーブの外ということもあります。星座の組から点数を出す手順は、天庵式相性指数とはのページにあります。
関連する用語
- コンジャンクションとは:0度で同じ場所に並ぶ配置。オポジションとは、円の上でちょうど逆の位置関係です
- グランドトライン・Tスクエアとは:Tスクエアとグランドクロスは、オポジションを含む形です
- エレメントとは:向かい合う6組は、火と風か、地と水のどちらかの組み合わせです
- トランジットとは:いまの空の天体が、自分の天体と180度になる時期の読み方です
- セクスタイルとは:180度と同じ火と風・地と水を結ぶ60度。区分が違い、平均は83.2点です
よくある質問
Q. 向かい合う星座の人に惹かれやすいのは本当ですか?
天庵式では、6組の金星-火星の引力は平均17.3点と高めです。ただ、惹かれるかどうかは一人ひとりの図と状況で変わり、必ずそうなるとは言えません。
Q. 自分の図にオポジションが一つもありません。よくないことですか?
いいえ。上の条件では、4人に1人ほどは10天体にオポジションがありません。角度がないことも、その人の図の一つの特徴として読みます。
Q. スクエアとオポジション、どちらが大変な角度ですか?
どちらが大変とは決められません。90度は横からぶつかる角度、180度は正面で引き合う角度と言われ、働き方が違います。90度の側の読み方は、スクエアとはで紹介しています。
Q. 太陽星座が向かい合う二人は、結婚に向いていませんか?
星座の組だけで向く・向かないは決まりません。天庵式では、向かい合う6組はすべて75〜89点の「黄金バランス」の帯に入っています。
Q. 生まれた時間が不明でも、自分のオポジションを確かめられますか?
太陽・水星・金星・火星や、動きの遅い天体どうしなら、日付だけでおおむね分かります。月がかかわる角度は、時刻によって変わることがあります。
まとめ|向かい合う二つは、同じテーマの裏と表
オポジションは、二つの天体が180度で真向かいに立つアスペクトです。天文学では衝と呼び、太陽と月なら満月にあたります。
向かい合う星座の6組は、同じ区分と補い合うエレメントを持っています。天庵式ではどの組も75点以上で、平均は78.7点でした。
出生図のどこかに持つ人は、この記事の条件で75.5%です。珍しい配置ではなく、多くの人の図にある一本の線です。
線の両端は、同じ支点に乗るシーソーの二人です。片方を消すのではなく、両方の重さを分け合う方法を探してみてください。最後にどう読むかを決めるのは、あなた自身です。
相手の星座との点数は、星座相性の無料診断や星座相性診断の一覧で確かめられます。
出典
- 衝の定義、太陽と月の衝=望(満月)、外惑星の衝:日本天文学会 天文学辞典「衝」
- 衝の名前と記号、満月=太陽と月のオポジション、吉凶の扱い:日本語版ウィキペディア「アスペクト (占星術)」
- 180度の許容幅を5〜10度ほどとする英語の解説:Wikipedia「Astrological aspect」
- 向かい合う6組の点数と角度ごとの平均:天庵式相性指数の台帳(78組)から天庵が計算
- オポジションを持つ人の割合:天庵の計算(条件は本文の「計算の条件」のとおり)


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