セクスタイルとは、ホロスコープの円の6分の1、60度の間隔で二つの天体が並ぶアスペクトです。日本語では六分(ろくぶん)と呼ばれ、記号は「⚹」です。
天体どうしの角度で読むアスペクトのうち、主な5種類はアスペクトとはで表にしています。60度と120度の見分け方も、そちらにまとめました。ここから先は、60度一つにしぼって話を進めます。
数えてみてわかったことは、次の三つです。
- 60度の星座の組は、天庵式で平均83.2点。120度より2.5点低く、その差の半分近くが月の軸から来ています
- 火と風の6組は会話、地と水の6組は長く続く力が高く、同じ60度でも得意なところが反対です
- 1960〜2009年生まれの9割を超える人が、海王星と冥王星の60度を持っていました(オーブ8度の場合)
天庵は60度を「違う楽器の二重奏」と読みます。音色は違っても、同じ曲を合わせられる二人です。ただし、どちらかが合図を出さないと、演奏は始まりません。
分からない言葉は、星座・占星術の用語集の一覧で探せます。
セクスタイルの基本|60度・六分・⚹を表で確認
まず、セクスタイルのあらましを一つの表にしました。
| 項目 | セクスタイル |
|---|---|
| 角度 | 60度(円の6分の1) |
| 和名・記号 | 六分(ろくぶん)・⚹ |
| 星座で見ると | 一つおいてとなりの星座(全部で12組) |
| エレメント | 火×風か地×水(性質が補い合う組) |
| 区分 | 必ず違う |
| 許すずれ(オーブ)の例 | 4〜5度 |
| 読み方 | 星の組み合わせしだいで、意味が変わる |
古くからの読みでは、60度は恵まれた角度の側に置かれます。日本語版ウィキペディアの表は「幸運」、英語版は「トラインより控えめで、機会を運ぶ角度」という説明です。
天庵は、この「穏やか」を弱いという意味には取りません。働き方が静かなぶん、使う人の手で音量が決まる角度だと考えます。
空では、三日月と上弦のあいだ
月と太陽の差が60度になるのは、細い三日月が少し太って、半月へ向かう途中です。天文学辞典では、上弦を月と太陽の黄経の差が90度のときとしています。
国立天文台の暦で、2026年10月は11日0時50分が新月、19日1時13分が上弦です。天庵の道具では、16日6時55分に差が60度になりました。新月から5日あまりの、夕方の西の空に見える月です。
太陽と金星は60度にならず、水星と金星はなる
地球から見ると、金星はいつも太陽のそばにいて、ある角度より先へは行きません。その限界に達した時点を、天文学辞典は最大離角と説明しています。
2026年は8月15日の午後に、夕方の空で金星がいちばん太陽から離れます。国立天文台の発表は45度53分、天庵の計算も同じ45度53分でした。
50年ぶんの毎日をたどっても、金星が太陽から離れたのは47.1度まででした。60度の手前で引き返すため、太陽と金星の60度は出生図に現れません。
一方、水星と金星は、太陽の東と西に分かれると最大73.6度まで離れます。このため、水星と金星の60度は生まれます。後で見るとおり、実は5天体の中でいちばん多い組です。
天庵はセクスタイルを「違う楽器の二重奏」と読む
補い合うエレメントは、違う音色の楽器
60度で結ばれるのは、火と風、地と水の組です。牡羊座・獅子座・射手座は火、というように12星座を4つの仲間に分けるのがエレメントです。それぞれの特徴はエレメントとはにあります。
火と風、地と水は、エレメントの中でも相性のよい組とされます。音色は違うけれど、重ねると曲が厚くなる二つの楽器のような関係です。
区分が違うので、入りの拍がずれる
60度の二人は、区分も違います。区分は、始める活動宮・保つ不動宮・合わせる柔軟宮の三つで、活動宮・不動宮・柔軟宮とはで紹介しています。
楽器でいえば、弾き始める拍が少しずれる二人です。片方が先に音を出し、もう片方が受けて重ねる。この順番が決まると、演奏は自然に流れます。
「意識すれば活きる」とは、合図を出すこと
セクスタイルは、意識すると活きる角度だと言われます。天庵はこれを、二重奏の最初の合図にたとえます。
同じエレメントの120度なら、黙っていても同じ曲を口ずさめます。60度は、「この曲をやろう」と一言かけて、はじめて音が重なります。その一言を出すのが、この角度の使い方です。
一つおいてとなりの12組|天庵式の平均は83.2点
一つおいてとなりの星座どうし、12組の点数を一覧にしました。各組の値はサイトの公開値、平均は天庵の集計です。
| 60度の組 | エレメント | 太陽 | 月 | 金星-火星 | 会話 | 長く続く力 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 双子座×獅子座 | 風×火 | 18 | 16 | 18 | 18 | 16 | 86 |
| 牡羊座×双子座 | 火×風 | 18 | 16 | 17 | 19 | 15 | 85 |
| 天秤座×射手座 | 風×火 | 18 | 16 | 17 | 18 | 15 | 84 |
| 射手座×水瓶座 | 火×風 | 18 | 16 | 17 | 18 | 15 | 84 |
| 獅子座×天秤座 | 火×風 | 18 | 15 | 17 | 18 | 15 | 83 |
| 牡羊座×水瓶座 | 火×風 | 17 | 15 | 17 | 18 | 14 | 81 |
| 牡牛座×蟹座 | 地×水 | 18 | 16 | 17 | 15 | 19 | 85 |
| 蟹座×乙女座 | 水×地 | 18 | 16 | 17 | 15 | 18 | 84 |
| 乙女座×蠍座 | 地×水 | 18 | 16 | 17 | 14 | 17 | 82 |
| 牡牛座×魚座 | 地×水 | 18 | 16 | 17 | 15 | 16 | 82 |
| 蠍座×山羊座 | 水×地 | 18 | 16 | 17 | 14 | 17 | 82 |
| 山羊座×魚座 | 地×水 | 18 | 16 | 17 | 15 | 15 | 81 |
列の太陽・月・会話は略した名前で、正式には太陽星座の調和・月星座の共鳴・コミュニケーション適合です。「長く続く力」と書いた列は、長期安定度です。
12組は81〜86点で、どの組も75点以上の「黄金バランス」の帯にあります。先頭は86点の双子座×獅子座で、81点の2組が最後に並びます。
天庵式相性指数は、西洋占星術の要素を独自に数値化した指標です。実際の人間関係や相性を断定するものではありません。
120度との差2.5点を、軸ごとに分ける
角度の平均で並べると、60度は7つの角度のうち3番目です(同じ星座どうしの83.5点に次ぐ)。1位の120度との差2.5点が、どの軸から来ているかを分けました。
| 軸 | 60度 | 120度 | 120度との差 |
|---|---|---|---|
| 太陽星座の調和 | 17.9 | 18.1 | 0.2 |
| 月星座の共鳴 | 15.8 | 17.0 | 1.2 |
| 金星-火星の引力 | 17.1 | 16.8 | −0.3(60度が上) |
| コミュニケーション適合 | 16.4 | 17.1 | 0.7 |
| 長く続く力 | 16.0 | 16.8 | 0.8 |
| 合計 | 83.25 | 85.75 | 2.5 |
四捨五入のため、軸ごとの差の合計は2.6になります。正確な差は2.5点です。

いちばん大きいのは、月の軸の1.2点でした。天庵式は、気持ちの表し方が同じエレメントの組を17点、60度の組を16点から数えます。
性質の違う二人は、安心のしかたも少しずつ違います。何でほっとするかを、言葉で確かめ合う手間が少し要る、という読みです。
反対に、金星-火星の引力は60度のほうが高く出ます。120度の地のエレメントどうしは、この軸を1点低く数えるからです。
火と風、地と水|60度の二つの顔
60度の12組は、火と風の6組と、地と水の6組に分かれます。この二つを分けて平均を出すと、得意な軸が反対になりました。
| 軸 | 火と風の6組 | 地と水の6組 |
|---|---|---|
| 太陽星座の調和 | 17.8 | 18.0 |
| 月星座の共鳴 | 15.7 | 16.0 |
| 金星-火星の引力 | 17.2 | 17.0 |
| コミュニケーション適合 | 18.2 | 14.7 |
| 長く続く力 | 15.0 | 17.0 |
| 合計 | 83.8 | 82.7 |

合計の差は1.2点だけです。ところが会話では3.5点、長く続く力では2.0点の差があり、向きが逆になっています。
火と風|言葉が先に走る二重奏
話し合いの点は、火と風の60度なら18点が出発点です。思いついたことを口にする火と、言葉を運ぶ風は、話すほどに勢いが出ます。
その一方で、長く続く力は15点が出発点です。始める力の強い牡羊座がいる組は、さらに1点低くなります。盛り上がった話を、続ける形に落とすのが後回しになりやすいと読みます。
火と風の二人に向く合図は、話がはずんだ日に「次はいつにする?」と一つだけ決めることです。
地と水|続く形が先にできる二重奏
地と水の組は、長く続く力を16点から数えます。そこへ蟹座には2点、牡牛座と蠍座には1点ずつが加わります。暮らしの形を一緒に作るのが得意な組です。
かわりに、会話は15点が出発点です。大事なことほど胸にしまう蠍座がいると、さらに1点下がります。続いているから伝わっている、と思い込みやすい組です。
地と水の二人に向く合図は、続けてきたことの理由を、ときどき言葉にして渡すことです。
60度の12組の相性記事
二人の具体的なやりとりは各組の記事で書いています。ここではエレメントの組ごとに分けました。
火と風のセクスタイル
- 双子座と獅子座の相性(86点)
- 牡羊座と双子座の相性(85点)
- 天秤座と射手座の相性(84点)
- 射手座と水瓶座の相性(84点)
- 獅子座と天秤座の相性(83点)
- 牡羊座と水瓶座の相性(81点)
地と水のセクスタイル
ほかの角度も含めた78組の並びは、相性のいい星座の組み合わせランキングで確かめられます。

出生図のセクスタイル|狭めのオーブで数える
次は、生まれた日の空そのものに60度がいくつあるかです。許すずれは、英語版ウィキペディアの例を参考に4度を中心にしました。
数え方の決まり
- 期間:1960〜2009年の50年。その間の毎日に1人ずつ、合わせて18,263人が生まれたとして数える
- 時刻:全員、日本時間の正午生まれとして図を作る
- 天体:太陽と月、それに水星から冥王星まで(全部で10)
- 感受点(アセンダントやMCなど)は数えない
- オーブ:4度・6度・8度の三通り
セクスタイルを持つ人の割合
| 数える天体 | オーブ4度 | オーブ6度 | オーブ8度 |
|---|---|---|---|
| 10天体 | 92.3% | 99.3% | 99.9% |
| 月を除く9天体 | 88.7% | 98.9% | 99.9% |
| 性格を読む5天体(太陽〜火星) | 34.4% | 46.5% | 56.2% |
10天体で数えると、オーブ4度でも92.3%、8度ならほぼ全員が持っていました。この高さには、はっきりした理由があります。
海王星と冥王星の60度は、世代の印
10天体の組み合わせで群を抜いて多かったのは、海王星と冥王星でした。オーブ4度で53.7%、8度なら93.2%の人が持っています。
二つとも、ひとつの星座に十年以上とどまる、とても遅い星です。1960〜2009年の50年間、二つの開きは51〜65度の間にとどまり、ずっと60度の近くにありました。
天庵の道具で1985年1月1日を計算すると、開きは57.1度でした。NASAの天体暦(Horizons)でも、二つの位置は天庵の計算と0.01度以内で一致しています。
つまり、この60度はその時代に生まれた人がほぼ共通して持つ配置です。一人ひとりの性格より、世代の空気として読むのが自然でしょう。遅い星の読み方は、冥王星星座・天王星星座・海王星星座とはで紹介しています。
5天体なら3人に1人、多いのは水星と金星
性格の読みに使う太陽〜火星の5天体にしぼると、オーブ4度で34.4%でした。3人に1人ほどです。
組み合わせでいちばん多いのは、水星と金星の8.1%でした。太陽の近くを動く二つが、東と西に分かれたときにできやすい60度です。次は太陽と火星の6.3%でした。
太陽と月の60度は4.4%です。月は1日に約13度動くので、生まれた時刻が分からない人は、月がかかわる60度を目安として受け止めてください。
星座の並びと合わない60度もある
度数で測ると、一つおいてとなりの星座どうしでない60度も出てきます。牡羊座28度と蟹座1度は63度離れていて、オーブ4度の中です。
この二つは三つ離れた星座で、エレメントは火と水です。オーブ4度で見つかった60度のうち、6.6%がこの形でした。
自分の図にセクスタイルを見つけたら|合図を一つ決める
自分の図で60度の線が見つかったら、こんな順で読んでみましょう。
- 60度で結ばれた二つの天体と、その星座をノートに書く
- それぞれの天体の「得意な音色」を、一言ずつにする
- 二つを重ねる場面を一つ選び、始めるきっかけを決めておく
たとえば火星が牡羊座、水星が双子座で60度の人を考えます。火星はすぐ動く力、水星は軽やかに話す力です。
思い立ったら、まず誰かに話してから動く。話すことを合図にすると、二つの音が一度に鳴り出します。
二人の60度、時期の60度
自分の天体と相手の天体の60度は、シナストリーとはの見方で読めます。空を動く星との60度は、トランジットとはの考え方が手がかりです。
天庵式の点数に、度数のずれは入らない
天庵式相性指数は、星座が一つおいてとなりなら60度の組として数えます。度数の細かな差は、点数に影響しません。
だから、度数では60度でも、星座の組では別の角度になる場合があります。60度・120度などの角度ごとの出発点は、天庵式相性指数とはに表で載せています。
関連する用語
- グランドトライン・Tスクエアとは:60度を含む形として、ヨッドとカイトを取り上げています
- スクエアとは(90度):区分がそろう組。60度は区分が違い、エレメントが補い合います
- オポジションとは(180度):エレメントの組み合わせは60度と同じ、火と風・地と水です
- コンジャンクションとは(0度):二つの天体が一か所に重なる配置です
- クインカンクスとは(150度):60度で並ぶ二天体の両方から150度が伸びると、ヨッドの形になります
よくある質問
Q. 60度と120度、力が大きいのはどっちですか?
古い解説の多くは、120度を上に置いています。天庵式の平均でも120度が2.5点上です。それでも、金星-火星の引力のように60度が上回る軸もあります。
Q. セクスタイルは、弱いアスペクトなのですか?
静かに働く角度、と天庵は考えます。きっかけを作ったときに力を出しやすく、使うかどうかで働き方が変わります。
Q. 太陽星座が60度の相手とは、相性がいいのですか?
天庵式では、60度の12組は81〜86点で、すべて黄金バランスの帯です。ただし火と風、地と水で得意な軸は違います。関係がどうなるかは、星座の組だけでは決まりません。
Q. 海王星と冥王星の60度は、気にしなくていいですか?
同じ時代に生まれた人の多くが持つ配置なので、個人の特徴としては目立ちにくいものです。世代の空気を読むときの手がかりと考えてください。
Q. 生まれた時刻が分からなくても、セクスタイルは調べられますか?
月がかかわらない組なら、生年月日だけでおおむね調べられます。月を含む60度は、時刻によって入ったり外れたりします。
まとめ|セクスタイルは、合図で始まる二重奏
60度の間隔で二つの星が並ぶのがセクスタイルです。火と風、地と水という補い合うエレメントの組で生まれ、空では三日月と上弦のあいだに月が来ます。
点数で見ると、60度の組の平均は83.2点です。120度に2.5点届かず、その差のうち1.2点が月の軸でした。
火と風の組は言葉が、地と水の組は続ける形が得意で、同じ60度でも顔が違います。どちらの組にも、もう一方の得意を借りる余地があります。
最初の合図を出すかどうか、どんな曲を選ぶか。それを決めるのは、この記事を読んでいるあなたです。
相手との点数は星座相性の無料診断で、5つの軸に分けて表示できます。全組の記事の入口は星座相性診断の一覧です。
出典
- 上弦の月が、太陽から90度東にあるときの月であること:日本天文学会 天文学辞典「月の位相」
- 内側の惑星が太陽から離れる限界(用語の解説):日本天文学会 天文学辞典「最大離角」
- 新月(10月11日)と上弦(10月19日)の時刻:国立天文台 暦計算室「暦要項 朔弦望」
- 金星が夕方の空で太陽から最も離れる日時と角度(2026年8月):国立天文台 暦計算室「天象」
- 1985年1月1日の海王星・冥王星の位置:NASA JPL「Horizons System」
- 60度を六分と呼ぶこと、⚹の記号、表の「幸運」の記述:日本語版ウィキペディア「アスペクト (占星術)」
- セクスタイルのオーブ(4〜5度)と、機会の角度とする説明:Wikipedia「Astrological aspect」
- 60度の12組の5軸、120度との差、火と風・地と水の平均:天庵式相性指数の台帳(78組)から天庵が計算
- 出生図で60度ができる人の割合と、海王星・冥王星の開き:天庵の天体計算(期間・時刻・オーブは本文に記載)


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